スズキ目 アジ科
体長 180センチ
インド太平洋の熱帯・亜熱帯海域に分布する大型肉食魚。アジ類の最大種でもあり、釣りの対象として人気が高い。
和名の由来は、単独行動する大型個体を浪人武士に見立てたものである。また、いかつい顔に前鰓蓋骨の線が入っている様子を、切り傷跡のある浪人に見立てたという説もある。ダイビングや釣りの愛好家の間では英名をそのまま使って “Giant trevally” (ジャイアント・トレヴァリー)、さらに頭文字をとって “GT” (ジーティー)とも呼ばれる。
成魚は全長180cm・体重80kgに達する。ギンガメアジ、カスミアジ、オニヒラアジなど大型種を含む、ギンガメアジ属でも最大種である。第二背鰭の軟条数が18-20である点で、同属種のオニヒラアジと区別できる。
体は側扁して体高が高く、頭部は口先のなす角度が鈍く、小さい目と大きい顎をもつなど、アジというよりマダイなどに似た顔つきである。成魚の体色は灰白色-黒で、特にオスは全身が黒ずんでいる。各鰭は黒みを帯びるが、尻鰭は白く縁取られる。目の周囲には脂瞼が発達し、胸鰭の下部周辺に鱗がない領域がある。側線は第2背鰭第3軟条下から尾鰭まで直走し、この直走部にはよく発達した稜鱗(りょうりん / 俗称「ぜいご」)が並ぶ。
撮影地 沖縄 宮古島 本ドロップ