テクニカルダイビング用の器材にはさまざまな種類やスタイルがあります。この記事ではテクニカルダイビングのスタイルで主なスタイルのバックマウントダブル、サイドマウント、リブリーザーの3つのスタイルを紹介します。テクニカルダイビング用の器材は、スタイルに合わせて用意していきます。
当スクールでは、Cカードを取得した一般のダイバーの方に向けて、日本国内では数少ない、テクニカルダイビングのライセンスコースを提供しています。当スクールは世界最大のテクニカルダイビング指導団体TDIのライセンスが発行可能です。
当スクールは、テクニカルダイバーからも評価の高い「apeks・エイペックス」の正規ディーラー(販売店)です。Apeks(エイペックス)は、バックマウントダブル用の器材、サイドマウント用の器材どちらも取り扱いしています。
バックマウントダブル
写真: アイソレーターマニフォルドダブルのシリンダー(サイパン・2007年)
バックマウントダブルのスタイルはテクニカルダイビングの基礎となり長年使用されているオーソドックスなスタイルです。
現在のバックマウントダブルは、主にアイソレーターマニフォルドダブルが使用されます。アイソレーターマニフォルドダブルは、それぞれのシリンダーが独立しており、1つのレギュレーターで両方のシリンダーのガスが呼吸できます。このタイプのダブルシリンダーは金属バンドで2本のシリンダーを連結して、器材トラブルなどで必要なときにガスを独立分離して使用できるように、アイソレーターマニフォルドでシリンダーバルブを接続しています。
アイソレーターマニフォルドダブルは1つのファーストステージが故障しても、もう1つのファーストステージから両方のシリンダーのガスが呼吸できるのがメリットです。しかし、デメリットもあり、アイソレーターマニフォルドが故障すると、全てのガスがなくなってしまう可能性があります。
写真: アイソレーターマニフォルドダブルの器材
バックマウントダブルのスタイルは深度40Mを越えるダイビングや減圧停止が必要なダイビングスタイルに最適なコンフィグレーション(配置・構造)です。水中の洞窟や沈没船の内部侵入などの狭い環境では、背中にシリンダーバルブやファーストステージがあるため適さない場合もあります。
サイドマウント
写真: サイドマウントの器材
サイドマウントは洞窟(ケーブ)ダイビングから始まり、テクニカルダイビングのすべてのスタイルでポピュラーになりました。それぞれの独立した2本のシリンダーにファーストステージをセットして、ダイバーの両方の体側に装着します。
バックマウントダブルのインディペンデントダブルシリンダーと同じコンフィグレーション(配置・構造)になります。サイドマウントもセカンドステージを定期的に交換する必要があります。
レギュレーターが故障したときに、そのシリンダーからダイバーは呼吸できませんが、サイドマウントでは、バックマウントダブルと違い、バルブやファーストステージに簡単に手が届きます。最悪、水中の中で故障していないレギュレーターと交換することも可能です。シリンダーバルブの開閉をうまく使えば呼吸をすることも可能です。
サイドマウントはダイバーの平面の幅は広がりますが、ダイバーの垂直の高さは低くなります。水中の洞窟や沈没船の内部侵入などの狭い環境にとても適しています。
深度40Mを越えるダイビングや減圧停止が必要なダイビングなどで、シリンダーの数が多くなるとバックマウントダブルに比べてコンフィグレーション(配置・構造)が複雑化してしまう面があります。
写真: サイドマウントのガンニング
サイドマウントは安全面の高さなどから、海外のさまざまな地域で、通常のダイビングの範囲でも人気が高まっています。当スクールでは、テクニカルダイビング指導団体TDIのサイドマウント・ライセンスとスペシャリティのスタイルで経験が可能なSDIの指導団体のCカードの2種類が発行可能です。
リブリーザー
写真: リブリーザー・レボ(rEVO)
リブリーザーはダイバーが吐く二酸化炭素(CO2)をCO2吸着剤で吸収し、3Lなどの軽量なシリンダーから一定量のガスを注入して、ダイバーの吐く呼吸ガスを循環することで、呼吸できるようにします。
循環させて再利用することによって大きなシリンダーがなくても、長時間や深い潜水を可能にします。
ヘリウムガスは高価なため、リブリーザーは、循環させて再利用することによってコストを下げることができます。ヘリウムを使用する水深70Mを超えるダイビングでは、オープンサーキット(通常のレギュレーター)の場合、吸った息を全て水中に吐き捨てるため、コストが高くなります。
電子制御回路により、ベストミックスガスで潜ることができるため、体の負担を少なくして減圧不要限界(NDL)を延長することが可能です。PO2の数値を設定することも可能です。
リブリーザーはバックマウントのスタイルの機種が多いですが、近年はサイドマウントのリブリーザーも増えてきています。
リブリーザーのデメリットは高価(新品80万円~120万円)なことや、操作性が複雑化すること(ダイビング中のより慎重なモニター)が必要なことなどがあります。又、ベイルアウトと呼ばれる水面まで浮上できるガスをバックアップとして持っていく必要があります。
写真: リブリーザー・リバティ(Liberty)
リブリーザーは機種ごとにCカード(ライセンス)が必要でインスピレーション(inspiration) 、ポセイドン(POSEIDON)、レボ(rEVO)、サイドマウントリブリーザーのキス(KISS)、SF2、リバティ(Liberty)など数多くの機種があります。
又、リブリーザーには、全ての排気を再生するクローズド・サーキット・リブリーザー(CCR)と排気の一部を再生するセミ・クローズド・リブリーザー(SCR)に分かれます。
テクニカルダイビング器材のまとめ
テクニカルダイビングの器材は自分の興味のあるスタイルや経験にあわせて準備していく必要があります。深度40Mを越えるダイビングや減圧停止が必要なダイビングに興味があるダイバーはバックマウントダブルから器材を揃えるのがおすすめです。水中の洞窟や沈没船の内部侵入などの狭い環境に興味がある方はサイドマウントの器材を揃えるのがおすすめです。
バックマウントダブルもサイドマウントも世界的にテクニカルダイバーからも評価の高い「apeks・エイペックス」のダイビング器材がおすすめです。当スクールは「apeks・エイペックス」の正規ディーラー(販売店)です。Apeks(エイペックス)では、バックマウントダブル用の器材、サイドマウント用の器材どちらも取り扱いしています。
ダイビング器材のBCDの組み立て、レギュレーターとBCDの修理やオーバーホールもご対応も可能です。
リブリーザーは、欲しい機種のインストラクターから使い方を学び、購入します。欲しいリブリーザーの機種があるダイバーの方は気軽に当スクールへご相談ください。IANTD、TDI、SSIなどのリブリーザーインストラクターから購入できます。