ウミガメはダイバーの間でも最も人気の高い海の生物です。ツアー中もウミガメに会いたいというリクエストはとても多いです。今回は沖縄のダイビングでウミガメに会える高確率なスポットを厳選して紹介します。
沖縄で会えるウミガメの3種類、ウミガメに会える高確率なダイビングスポットの厳選3選、ウミガメの探し方、ウミガメの撮影方法、ウミガメのオスとメスの見分け方、ウミガメの産卵と孵化のシーズン、ウミガメを守るためのマナーに分けて記載します。
この記事を最後まで読んでもらえると沖縄のダイビングでウミガメに会える確率が高くなり、ウミガメに対しての知識も得ることができます。ウミガメが好きな方はぜひ、参考にして下さい。
これから沖縄のダイビングでウミガメに会いたいダイバーや、まだウミガメと会えていないダイバーに必見の内容です。
目次
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沖縄のダイビングで会えるウミガメの3種類
現在、ウミガメは爬虫類に分類され、ウミガメの種類は全部で7種(8種)になります。沖縄で会えるウミガメの種類は「アオウミガメ」、「タイマイ」、「アカウミガメ」の3種類になります。非常に貴重な存在で3種類とも絶滅危惧種に指定されています。
脚はオール状になっていて、顔の先端には2つの鼻孔があり、肺呼吸をします。成熟したオスには太くて立派な尾があります。
アオウミガメ
沖縄のダイビングで最も会える確率が高いのはアオウミガメです。8割~9割ぐらいの確立になります。和名の由来の通り、青から緑がかった体色をしています。顔は優しげで、ゴジラのような顔のアカウミガメとは一目で区別がつきます。
アオウミガメは植物食傾向が強く主に海草、海藻を食べます。甲長は80センチ~100センチになる大型種です。ほかのウミガメと同様、成熟したオスの尾はペニス代わりに使用されるため太く長くなります。
タイマイ
タイマイの英名はHawksbill turtle(ホークスビル タートル)と呼ばれ、タイマイの口が鳥のタカ(ホーク)のクチバシ(ビル)の様に尖っている事に由来します。アカウミガメやアオウミガメと比べるとスマートな顔をしています。
甲羅の縁がギザギザしていることも大きな特徴です。甲羅の背面は美しいモザイク模様でベッコウ細工の材料として使用されていました。タイマイは個体数が少なく、主にカイメンなどを食べます。甲長は70センチ~90センチほどでサンゴ礁付近で見られることが多いです。
アカウミガメ
写真 : PHOTO AC 提供
アカウミガメは赤みがかった褐色が特徴ですが、顔がいかつくゴジラのような顔をしています。アカウミガメの繁殖地は日本とオーストラリアのみで北太平洋のアカウミガメはほとんどが日本で繁殖しています。ウミガメの種類の中でも特に絶滅が危惧されているアカウミガメは繁殖地である日本の砂浜の環境にかかっています。
主に甲殻類や軟体動物などを食べています。甲長は80センチ~100センチになる大型種です。
沖縄でウミガメに会えるダイビングスポット
沖縄でウミガメに会える高確率なダイビングスポットの厳選を3選紹介します。真栄田岬沖のオリジナルポイント「シークレットスポット」、有名な観光名所の万座毛「万座毛下」、沖縄北部の離島「水納島」の3選になります。
真栄田岬の「シークレットスポット」
青の洞窟があることで有名な真栄田岬の沖には水深20M前後に細長く広がる根があり、ウミガメの住処になっています。アオウミガメやタイマイが高確率で観察することができます。運が良いときは数個体を見ることができます。
リュウキュウキッカサンゴが群生して魚の住処にもなっています。ダイバーに人気のカクレクマノミが生息します。
平均水深も深くなるのでファンダイビングでは中級者向けのポイントになります。当スクールではシークレットスポットと呼んでいるウミガメが最も高確率のオリジナルポイントです。
恩納村のダイビングポイント「万座毛下」
「万座毛下」は恩納村の恩納漁港から船で数分、恩納村の代表的な観光名所「万座毛」の下に位置するダイビングスポットです。
この離れ根はウミガメの住処になっています。多い時には4匹~5匹ぐらいのウミガメが身を潜めています。離れ根に向かう時はウミガメをびっくりさせないように静かに近づいてください。びっくりさせてしまうと根から離れて中層に逃げてしまいます。
ほとんどがアオウミガメのケースが多いですがタイマイがいることもあります。離れ根は流れていることがあるのでウミガメに夢中になり過ぎないように注意して下さい。
沖縄で1番綺麗な水納島のダイビングスポット
水納島は沖縄本島の北部、本部町から行くことができる離島です。当スクールでもとても人気のメニューです。
水納島のダイビングスポットはウミガメが見れる確率も高いです。浅瀬の珊瑚の周囲や砂地で泳いでいる可能性があります。1ダイブのなかで複数のウミガメと出会うこともあります。船上で見れることもあります。
ここ数年では「ケーブル」、「オリーブ」、「ポパイ」、「灯台下」のダイビングスポットの確率が高いです。ほとんどがアオウミガメです。まれにタイマイやアカウミガメがいることもあります。
ダイビング中のウミガメの探し方
ウミガメは外敵から身を守るため岩陰や珊瑚などの陰に身を潜めていることが多いです。ウミガメが入れそうなへこみや穴を探してみましょう。ウミガメの餌となる海草、海藻が多いダイビングスポットはウミガメがいる可能性も高いです。
ウミガメと会える確率の高いダイビングスポットでは中性浮力を取って、少し上から視界を広くして進むようにして下さい。ウミガメは周囲の景色に紛れていますが、目が慣れてくれば動いている場合があるのでわかります。
ウミガメの撮影方法
ウミガメは本気で泳ぐとかなりのスピードです。大きな個体は逃げにくい場合もありますが、基本的には警戒心が強く逃げ始めると後ろからの写真しか取れなくなります。
ウミガメを見つけたら警戒させないように離れた距離でBCDの空気を抜いて、なるべく低い姿勢で少しずつ近寄ります。慌てて後ろから近寄ると、近寄ってから回り込まなければいけないので、正面からゆっくりと近寄ります。
ダイバーの呼吸の音にも敏感なので、なるべくやさしく呼吸して音を立てないように近寄ります。
ウミガメの食事の時間帯は昼間の干潮時と言われています。動画のように食事中の場合は夢中になっていて警戒心が薄れていることも多いです。ウミガメが逃げ始めてしまったらストロボは消してシルエット撮影などもおすすめです。
ウミガメのオスとメスの見分け方
ウミガメのオスとメスは、尾の長さで簡単に見分けることができます。成熟したオスの尾はペニス代わりに使用されるため太く長くなります。
メスの尾は長くても甲羅の縁ぐらいまでです。オスの尾は太く、甲羅の後ろに長く突き出ています。 また、オサガメと呼ばれる種類を除き、オスは前肢の爪が大きく曲がります。これは、交尾の際にメスの甲羅の肩口の部分に引っかけるためです。
ウミガメの産卵と孵化のシーズン
恩納村の一部の自然が残るビーチでは毎年5月初旬~6月下旬頃の期間に海亀が産卵のために上陸します。その後、卵は地熱で温められ、約2ヵ月後の7月初旬~8月下旬頃に孵化します。夜になり、砂の温度が下がると、孵化がはじまります。
60センチほどの深さの巣穴から一斉に砂をかき分け、顔を上げます。潮の満潮が近づき水位があがるとわずか6センチ程の小さな体で脚を動かし、海を目指します。
砂の中から出た海亀は、自然な状態であれば水平線を目指して明るいほうへと進みます。家屋の電気や街灯が明るいと陸に間違って進み、車に轢かれたり、乾燥して死んでしまうことになります。
ひとつの巣穴の孵化で毎回100匹前後の海亀が産まれます。ウミガメが卵から成体になるのは、現在の推定では1000分の1ぐらいと言われています。
沖縄でウミガメが見れるシーズンを産卵と孵化の5月~8月と記載している記事が多いですが、シュノーケルなどの浅瀬の場合が多く、ダイビング中は時期に関係なく年中見ることが可能です。
絶対知っておきたいウミガメを守るためのマナー
ウミガメは見つけても絶対に触らないで下さい。ウミガメは人間が触ることで強いストレスを感じる生物です。触るとびっくりして、勢いよく逃げてそのエリアには近寄らなくなります。
又、ビニール袋はウミガメが餌と間違えて食べてしまい死んでしまう場合があります。ダイビング中、ビーチやボートでスーパーの袋が飛ばされているのを見かけることがあります。海でウミガメが間違えて食べてしまう可能性があります。
ダイバーの方はスーパーやコンビニのビニール袋は極力使用しないように心がけましょう。外傷がないウミガメの死体のお腹を開けるとビニール袋でいっぱいことがあります。
沖縄のダイビングでウミガメに会えるスポット まとめ
今回は沖縄のダイビングでウミガメに会える高確率なスポットを厳選して紹介しました。沖縄で会えるウミガメの種類は「アオウミガメ」、「タイマイ」、「アカウミガメ」の3種類になります。非常に貴重な存在で3種類とも絶滅危惧種に指定されています。
沖縄でウミガメに会える高確率なダイビングスポットは真栄田岬沖のオリジナルポイント「シークレットスポット」、有名な観光名所の万座毛「万座毛下」、沖縄北部の離島「水納島」の3選になります。
ウミガメは外敵から身を守るため岩陰や珊瑚などの陰に身を潜めていることが多いです。ウミガメが入れそうなへこみや穴を探してみましょう。ウミガメの餌となる海草、海藻が多いダイビングスポットはウミガメがいる可能性も高いです。
ウミガメを見つけたら警戒させないように離れた距離でBCDの空気を抜いて、なるべく低い姿勢で少しずつ近寄ります。慌てて後ろから近寄ると、近寄ってから回り込まなければいけないので、正面からゆっくりと近寄ります。
沖縄のビーチでは毎年5月初旬~6月下旬頃の期間に海亀が産卵のために上陸します。その後、卵は地熱で温められ、約2ヵ月後の7月初旬~8月下旬頃に孵化します。
ウミガメを守るためのマナーはウミガメを見つけても絶対に触らないで下さい。又、ダイバーの方はスーパーやコンビニのビニール袋は極力使用しないように心がけましょう。ビニール袋はウミガメが餌と間違えて食べてしまい死んでしまう場合があります。