沖縄の海でダイビングやシュノーケルの際に浅場から良く出会う機会が多い、クロガシラウミヘビはコブラ科に属するウミヘビで猛毒を持っています。ダイビングでは出会う機会がとても多く、ふざけて刺激を与えているの良く見かけますが、実はとても危険な生物です。
クロガシラウミヘビの特徴は頭部が小型で黒く、体形は細長く、全体の体色は淡黄色で黒い横の帯があります。全長は80センチから1メートル40センチほどです。マダラウミヘビと見分けにくいですが、頭部に対して眼が大きいことなどで見分けます。
クロガシラウミヘビは漢字では「黒頭海蛇」と書き、英名は「Black headed sea snake」と呼ばれます。日本では南西諸島の沿岸や沖縄に多く見られますが、北海道の海でも目撃例があります。
クロガシラウミヘビの毒の成分は神経毒からなり、症状は、全身の倦怠感、筋肉痛、運動障害、呼吸困難、麻痺、そして最悪の場合は死に至ることもあります。
クロガシラウミヘビに咬まれた場合は、噛まれた部分より心臓に近い部分をきつく縛り、毒を搾り出します。そして、一刻も早く病院へ急行し、医師による適切な治療を受ける必要があります。
ウミヘビは総じてあまり攻撃性を持たないといわれていますが、クロガシラウミヘビは比較的攻撃的で、ダイバーの姿を見て向かってくることもあります。ダイバーの方は決して近寄らないようにして下さい。
沖縄ではクロガシラウミヘビに咬まれたことによる死亡例が毎年のように出ており、とても注意が必要な海の危険生物です。ウミヘビは猛毒を持ったコブラの毒よりも強力で、毒性は数十倍とも言われています。