スズキ目 アジ科 ギンガメアジ属
カスミアジは、アジ科に分類される海水魚の一種です。インド洋・太平洋の熱帯・亜熱帯海域に分布する大型のアジになります。本種は地域や個体によってシガテラ毒を持つ場合があり、ドクヒラアジ(毒平鯵)という別名もあります。
体の後ろの第二背鰭・臀鰭・尾鰭が青く、英名”Bluefin trevally”(青い鰭のアジ)はここに由来します。成魚の全長は60~80センチ程度になります。全長117センチメートル・体重43.5キログラムの記録もあります。
体は長楕円形で体高が高く、側扁する。体側は鈍い銀色光沢のある青緑色で、多くの小黒点があります。また胸鰭・第二背鰭前端・臀鰭前端は鎌状に伸びます。眼は小さくて脂瞼が発達し、上顎骨後端の真上にあります。
幼魚は全長に比して体高が高く、体色も銀白色で黒点がなく、胸鰭が黄色で成魚とは見かけが異なります。
ロウニンアジ、ギンガメアジ、カッポレなど多くの同属種がいますが、幼魚では胸鰭だけ黄色いこと、成魚では青緑色の地に小黒点が多いことで区別できます。他にもロウニンアジは大型で上顎のなす角度が鈍いこと、ギンガメアジは眼が大きく鰓蓋上部に黒斑があること、カッポレは目の上の額が高いことなどの区別点があります。
インド洋と太平洋の熱帯海域に分布します。日本では南日本の暖流に面した海域に見られ、南西諸島や小笠原諸島で個体数が多い。またハワイではギンガメアジとの交雑個体も報告されています。
成魚は沿岸の水深200メートルまでのサンゴ礁・岩礁域周辺に生息します。食性は肉食で、小魚や甲殻類等の小動物を捕食します。
撮影地 沖縄本島 恩納村 ホーシュー