ダイビング中に砂地や岩陰でゴンズイを見かけることがあります。ゴンズイはナマズの仲間で茶褐色の体に頭部から尾部にかけて2本の黄色い線があります。幼魚のときは集団で行動する習性があり、巨大な団子状になるため、「ごんずい玉」とも呼ばれています。背びれと胸びれには、毒棘(どくきょく)と呼ばれる鋭い毒のトゲがあり、刺されると焼けつくような激痛に襲われます。又、ゴンズイの毒は死んでも失われず、死んだゴンズイを知らずに踏んでしまう危険性もあります。
症状は激痛、やけどのような痛み、傷口がひどく腫れる、しびれや痛みが長時間続きます。そのまま放置すると傷口の周辺が壊死を起すこともあります。
ゴンズイの毒はタンパク質のため熱に弱く、60℃以上の高温で毒の成分が分解されると言われています。そのため、火傷にならない程度の高温熱湯(43~50℃程度)に患部を浸す方法が、毒成分を不活性化させ痛みを和らげる応急処置として効果的だとされています。痛みが和らいでも医師の診断は必ず受けるようにしましょう。