ダイバーの中で最も人気のあるデジタルカメラメーカーのオリンパス(OLYMPUS)から2017年6月にTG4の後継機「OLYMPUS Tough TG-5」が発売されました。防水15m、防塵、耐衝撃2.1m、耐荷重100kgf、耐低温-10℃に加え、耐結露にも新たに対応したTG-5はダイビングのときにもとても心強いです。別売りの防水プロテクターPT-058に入れると水深45Mまで水中撮影が可能です。
タフシリーズの最高峰となるTG-5は、F2.0高性能レンズの実力を最大限に引き出すために、高速かつ高感度性能に優れた新開発のHi-speed裏面照射型CMOSイメージセンサーと、フラッグシップモデルOM-D E-M1 Mark IIと同じ画像処理エンジンTruePic VIIIを搭載しました。感度は最高ISO12800に対応しています。有効画素数はTG4では1600万画素でしたがTG5では1200万画素になります。RAWでの記録も可能です。
TG-5が搭載するフィールドセンサーシステムは、移動中の位置情報(緯度・経度)や気温・水温、標高(水深)、方位のトラッキングデータを記録することが可能です。
ダイバーにとって嬉しい、水中モードでは、水中ワイド、水中マクロ、水中HDR、水中スナップの4種類を選択できます。ホワイトバランスにも水中撮影のための「水中」があります。水中の映像を鮮やかで印象的な色で記録できます。画像処理エンジンTruePic VIIIの搭載によって、水中の暗いところで発生しがちな、不自然な色ノイズを低減しています。
「水中ワイド」は水中の景色や魚の群れなどワイドな撮影に適しています。フラッシュ、オートフォーカス、ホワイトバランスなどの各種設定を最適化し、薄暗い水中での記録を臨場感あるものにします。別売りのワイドレンズと組み合わせると画角がさらに広がります。
「水中マクロ」は、エビ、カニ、ウミウシ、ハゼなどの小さい水中生物の近接撮影に最適なモードです。望遠側で被写体をより大きく写し、フラッシュでクッキリとメリハリがある画像に仕上げます。別売りのクローズアップレンズとの組みあ合わせがおすすめです。
「水中HDR」は、水中の明るい光の部分も、暗い影の部分も再現できるように、露出を変えて複数枚の撮影を行い合成します。逆光の撮影やオーバーハングやクレパスなど影が多い撮影のときに撮影用のライトやストロボがなくても「水中HDR」によって撮影が可能です。
「水中スナップ」はプールや浅い水深など自然光を利用して、水面下の被写体やスナップ写真を見たままの自然な色で撮影できます。浅場のシュノーケルやタイドプール(潮だまり)の撮影に適しています。
オリンパス Tough TG-5 「水中ワイド」
サイドマウント・ダイビング
撮影 ゆみ
オリンパス Tough TG-5 「水中ワイド」
サイドマウント・ダイビング
撮影 ゆみ
バブルコーラルシュリンプ 体長3センチ
オリンパス Tough TG-5 「水中マクロ」
撮影 あやか
イソギンチャクモエビ 体長4センチ
オリンパス Tough TG-5 「水中マクロ」
撮影 あやか
他社の同クラスのデジタルカメラと比較するとマクロ撮影に圧倒的な魅力を感じます。マクロ写真の表現を広げる4つの撮影モードは「顕微鏡モード」「顕微鏡コントロールモード」「深度合成モード」「フォーカスブラケットモード」から構成されます。顕微鏡モードはレンズ先端から1cmの距離まで被写体に近づいて驚異的なマクロ撮影ができるモードで、まるで顕微鏡で観察しているような驚きの拡大撮影を行えます。
「フォーカスブラケット」ではシャッターを1回押すだけで、ピントの位置を少しずつずらしながら最大30コマまで撮影ができます。マクロ写真はピントの位置によって写真の印象が大きく変わりますが、フォーカスブラケットを使えば、撮影後にピントの位置を見ながらベストショットを選ぶことができます。マクロ撮影の際に魚の目からピントがずれてしまっているなど悔しい思いをしなくて済むのはとても嬉しい機能です。
オリンパスのTG5タフはハウジングとセットで10万円以下で購入することができます。初心者の方にも扱いやすい大きさで水没してしまった場合もデジタルカメラ自体が防水なので安心です。オリンパスの純正ハウジングはストロボ、クローズアップレンズ、ワイドレンズなどの装着も豊富なのではじめて水中撮影を考えている方や買い替えを考えている方にもおすすめのデジタルカメラです。