
今回はエア切れの対処法である予備の空気源(オクトパス)を使用した浮上方法を解説します。
タンクの空気が空になってしまうエア切れのトラブルはダイビングで最も怖いトラブルです。エア切れの対処方法はいくつかありますが、バディがすぐ近くにいればバディの予備の空気源(オクトパス)をもらうことができます。
エア切れの対処方法は予備の空気源(オクトパス)をもらうのが最も安全な方法になります。ダイビング中はバディと離れないようにしてください。又、エア切れを未然に防ぐためにも残圧計の確認はこまめにしましょう。
記事の内容は「予備の空気源(オクトパス)とは?」、「予備の空気源(オクトパス)の浮上方法」、「予備の空気源(オクトパス)の左右の選択」、「予備の空気源(オクトパス)のまとめ」に分けて解説します。
予備の空気源(オクトパス)の使用方法について知ることはとても重要です。空気源(オクトパス)の使用方法を知らないとエア切れのトラブルでバディに予備の空気源(オクトパス)をもらうことができないかもしれません。
ダイビングの期間が空いてブランクがある人や、昔にダイビングライセンスを取得して忘れている人には必見の内容です。
予備の空気源(オクトパス)とは?

参考ページ : レギュレーターの各部の名称と仕組みを分かりやすく徹底解説
予備の空気源とはレギュレーターに取り付ける予備のセカンドステージ(呼吸器)です。オクトパスとも言います。通常のダイビングで呼吸するメインのセカンドステージ(呼吸器)とは別に予備として取り付けます。
予備の空気源といっても1本のタンクに取り付けるので自分がエア切れを起こすと予備の空気源(オクトパス)も空気は出なくなります。バディがエア切れのトラブルを起こした場合に助けるために取り付けます。
又、自分のメインのセカンドステージ(呼吸器)が故障した場合にも使用することができます。

予備の空気源(オクトパス)の仕組みは通常のセカンドステージ(呼吸器)と同じです。違いはバディに渡しやすいようにホースが長いのと、緊急時に見つけやすいように黄色などの鮮やかな色になっています。
ホースが長いため、ブラブラしているとぶつけて壊してしまったり、サンゴや魚を傷つけてしまうかもしれません。オクトパスホルダーやオクトパスポケットに収納するようにして下さい。
予備の空気源(オクトパス)の浮上方法

エア切れの対処方法はいくつかありますが、バディがすぐ近くにいればバディの予備の空気源(オクトパス)をもらうことができます。エア切れの対処方法は予備の空気源(オクトパス)をもらうのが最も安全な方法になります。
エアが切れてセカンドステージ(呼吸器)から空気が出なくなってしまったら、すぐにバディにエア切れのハンドシグナル(水中サイン)を伝えます。エアが0でなくても極端に少ない場合は未然にハンドシグナル(水中サイン)で伝えます。
エア切れのハンドシグナル(水中サイン)は首元で手を開いて左右に数回ほど繰り返して動かします。
参考ページ : 覚えないと危ない!ダイビングのハンドシグナル(水中サイン)

バディはハンドシグナル(水中サイン)に気が付いたらすぐに予備の空気源(オクトパス)をエア切れのダイバーに渡します。エア切れのダイバーが吸いやすいようにマウスピースの前後、上下の向きを確認して渡します。
このときエア切れのダイバーがパージボタンを押しやすいように予備の空気源(オクトパス)のホースを掴んで渡します。
エア切れのダイバーはバディの予備の空気源(オクトパス)を受け取って呼吸を始める前にレギュレーターの中の海水を抜くためにレギュレータークリアをします。
呼吸が落ち着いたらバディにOKサインを出して、お互いが離れてしまわないように右腕同士でホールドします。
1本のタンクを2人で呼吸することになるため、ダイビングは中止してそのまま浮上します。浮上のハンドシグナル(水中サイン)を伝えます。浮上のハンドシグナル(水中サイン)は親指を水面に向けて立てます。

浮上中にBCDの空気が膨らんで浮上スピードが速くなってしまうかもしれません。いつでもBCDの空気を排気できるように左手はインフレーターホースを高く持ち上げて排気ボタンに指をかけて浮上します。
肺の過膨張障害や減圧症の予防のために浮上スピードは1分間に10Mを超えないようにフィンキックでゆっくりと浮上します。
重要なのは、水面まで浮上したらエア切れのダイバーは浮力の確保のためにBCDのインフレーターの通気口に直接、口をつけて息を吹き込みます。このとき息を吹き込むタイミングにあわせて排気ボタンを押してインフレーター内の弁を開いて下さい。
タンクの空気がないため吸気ボタンを押してもBCDに空気は入りません。

参考ページ : ダイビング器材のBCD(浮力調整具)とは?各部の名称と使用方法
予備の空気源(オクトパス)の左右の選択

予備の空気源(オクトパス)をレギュレーターに取り付ける場合に左右のどちらに取り付けるのかダイバーの間では意見が分かれます。どちらが正しいというのではなく、それぞれにメリットとデメリットがあり、考え方に合わせて左右の選択をします。
予備の空気源(オクトパス)を左右のどちらにするかによって予備の空気源(オクトパス)の向きが変わり、ホースが交差します。
良くないのはダイビング器材の販売店が組んだままだったり、インストラクターが右につけていたので真似をしただけで、それぞれのメリットとデメリットを理解していない場合です。


バディがエア切れの場合に吸いやすい。
左のデメリット
自分が使用する場合にホースが交差するため吸いにくい。
右のメリット
自分が使用する場合に吸いやすい。
右のデメリット
バディがエア切れの場合にホースが交差するため吸いにくい。
私は予備の空気源(オクトパス)を右にしています。エア切れの場合は、お互いが正面を向いて向かい合わせになるのではなく、どちらか片方が横を向けばホースが交差するのは、簡単に回避できるからです。
そして、予備の空気源(オクトパス)は緊急時にちゃんと使用できるように普段のダイビングから自分で使用して動作確認をしています。左にすると自分で動作確認するのが困難になってしまいます。
予備の空気源(オクトパス)のまとめ

今回はエア切れの対処法である予備の空気源(オクトパス)を使用した浮上方法を解説しました。
予備の空気源(オクトパス)とはレギュレーターに取り付ける予備のセカンドステージ(呼吸器)です。通常のダイビング中に呼吸するメインのセカンドステージ(呼吸器)とは別に予備として取り付けます。
エア切れの場合はバディにエア切れのハンドシグナル(水中サイン)を伝えます。バディに予備の空気源(オクトパス)をもらい、お互いが離れてしまわないように右腕同士でホールドします。そして、浮上のハンドシグナル(水中サイン)を伝えます。
左手はインフレーターホースを高く持ち上げて排気ボタンに指をかけて浮上します。水面まで浮上したらエア切れのダイバーは浮力の確保のためにBCDのインフレーターの通気口に直接、口をつけて排気ボタンを押しながら息を吹き込みます。

予備の空気源(オクトパス)をレギュレーターに取り付ける場合に左右のどちらに取り付けるのかダイバーの間では意見が分かれます。予備の空気源(オクトパス)を左右のどちらにするかによって予備の空気源(オクトパス)の向きが変わり、ホースが交差します。
予備の空気源(オクトパス)の使用方法について知ることはとても重要です。空気源(オクトパス)の使用方法を知らないとエア切れのトラブルでバディに予備の空気源(オクトパス)をもらうことができないかもしれません。
ダイビングの期間が空いてブランクがある人や、昔にダイビングライセンスを取得して忘れている人には必見の内容です。
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