撮影地 沖縄本島 本部町 崎本部
撮影日 2024年08月10日
沖縄本島では地球温暖化の影響と台風の接近が少ないため、水温が下がらなく、浅瀬からサンゴの白化現象が進んでいます。
私のガイドエリアは沖縄本島中北部、近郊離島になります。全てのダイビングスポットの浅瀬(水深2M~3M)でサンゴの白化現象が進んでいます。すでに白化が進み死滅したサンゴもとても多くみられます。
琉球大学の研究チームの調査では浅瀬のサンゴで90%以上の白化が観測されています。ここまでひどい状態になっているのはデータがある中で記録にないと発表しています。
白化したサンゴは、すぐに死ぬわけではなく、水温低下など条件が戻れば、2、3ヵ月かけて回復します。
撮影地 沖縄本島 本部町 崎本部
撮影日 2024年09月28日
この記事の一枚目と二枚目の写真は同じサンゴを撮影しています。8月10日はサンゴが白化している状態でした。1ヵ月半後の09月28日には死滅していました。茶色のサンゴは死んでいて、水温が下がっても回復することはありません。
今回は「サンゴが白化する原因は?」「地球温暖化による海面水温の上昇」「過去に発生した沖縄のサンゴ白化現象」「現在2024年の沖縄の白化したサンゴの映像」「どうすればサンゴの白化を止めれるのか?」について記事を書きます。
ダイビングが好きな方や海が好きな方だけではなく、全ての人々に読んでもらいたい内容です。
目次
サンゴが白化する原因は?
サンゴの白化現象の原因はサンゴと共生して栄養を供給する「褐虫藻(かっちゅうそう)」と呼ばれる植物プランクトンが水温の上昇で色素を失ったり、離れたりして、サンゴの骨格が白く見えるためです。
サンゴの白化現象は水温が30度以上の状態が続くと起きると考えられています。白化の状態が悪化し、褐虫藻(かっちゅうそう)から栄養を得られなくなると、サンゴが死滅する危険性があります。
サンゴは白化して褐虫藻(かっちゅうそう)が失われてもしばらくは生きていられます。 海水温が下がれば、褐虫藻(かっちゅうそう)を再び獲得して白化から回復することができます。しかし、回復しないで白化が長く続くとサンゴは死んでしまいます。
地球温暖化による海面水温の上昇
撮影地 沖縄本島 北谷町の砂辺海岸
撮影日 2024年08月26日
地球温暖化の影響で、海面水温は上昇しています。温室効果ガスが太陽からの熱を吸収し、その熱を地球の表面に閉じ込めることで大気の温度が上昇し、さらにその熱を海が吸収しています。
私は沖縄に移住して20年近くなりますが、ここ数年で地球温暖化のため気温も水温もどんどん上昇しています。沖縄本島では地球温暖化の影響と台風の接近が少ないため、水温が下がらなく、浅瀬からサンゴの白化現象が進んでいます。
過去に発生した沖縄のサンゴ白化現象
撮影地 沖縄本島 本部町のゴリラチョップ
撮影日 2016年09月01日
沖縄では2016年の夏に大規模なサンゴの白化現象が発生しました。気象庁の発表では沖縄で観測を開始した1946年以降で平均気温が過去最高を更新したと発表がありました。
地球温暖化の問題やエルニーニョ現象の影響に加え、インドネシアやフィリピン周辺で積乱雲が多く発生した影響で、沖縄周辺で下降気流が強まり、高気圧に覆われやすくなったのが要因とみられています。
撮影地 沖縄本島 本部町のゴリラチョップ
撮影日 2016年09月01日
2016年はとくに石垣島や先島諸島海域の各地でサンゴの白化現象が発生しました。沖縄本島、近郊の離島も同様にさまざまな地域でサンゴの白化が目撃されました。
サンゴの白化が進み死滅したサンゴも多くありましたが、写真の本部町「ゴリラチョップ」のサンゴは11月のはじめごろに回復して現在(2024年)も元気に生きています。
2024年7月、8月の沖縄の白化したサンゴ
2024年9月の沖縄の死滅したサンゴ
サンゴの白化現象が1ヵ月以上続き、サンゴがどんどん死滅しています。茶色のサンゴは死んでいて、水温が下がっても回復することはありません。沖縄の浅瀬のサンゴは、ほぼ全滅と言っても過言ではない状態です。
どうすればサンゴの白化を止めれるのか?
サンゴの白化現象は水温が30度以上の状態が続くと起きると考えられています。サンゴの白化現象を止めるには水温を下げるのが唯一の方法です。サンゴに適した水温は25度~28度になります。
水温は台風の通過により、海面の温かい水と、深い場所にある冷たい水がかき混ざることによって下がります。しかし、台風をコントロールすることは不可能です。
私達にできることは地球温暖化について対策することです。地球温暖化を防止して水温を下げて本来のサンゴが元気に育つ水温に戻すことがサンゴの白化を止める方法です。
人類が起こした地球温暖化によって何千年もかけて成長したサンゴが死滅する危機に瀕しています。
地球温暖化を防止するために、次のような取り組みが可能です。
家庭での省エネ
エアコンや暖房機器は効率的に使用し、照明は使用していないときは消しましょう。また、冷蔵庫の開け閉めや詰め込みを控え、テレビのつけっぱなしもやめましょう。
公共交通機関の利用
電車やバスは一度に多くの人を運ぶことができるため、車で移動するよりも温室効果ガスを排出する量を減らせます。短距離の移動は自転車や徒歩でも検討しましょう。
車のアイドリングストップ
車はガソリンを燃焼させることで二酸化炭素を排出するため、車を使わないときはアイドリングストップをしましょう。
食生活の改善
野菜や果物、全粒穀物、豆類、ナッツ類、種子の摂取量を増やし、肉や乳製品を減らすと環境への影響を軽減できます。植物性食品の生産には温室効果ガスを排出する量や必要なエネルギー、土地、水の量が少ないためです。
マイバッグの持ち歩き
プラスチック製品の使用を避けるため、マイバッグを持ち歩くようにしましょう。
引用: 環境省
【2024年】沖縄本島のサンゴ白化現象 まとめ
撮影地 沖縄本島 本部町 崎本部
撮影日 2024年08月27日
沖縄本島では地球温暖化の影響と台風の接近が少ないため、水温が下がらなく、浅瀬からサンゴの白化現象が進んでいます。
サンゴの白化現象の原因はサンゴと共生して栄養を供給する「褐虫藻(かっちゅうそう)」と呼ばれる植物プランクトンが水温の上昇で色素を失ったり、離れたりして、サンゴの骨格が白く見えるためです。
私は沖縄に移住して20年近くなりますが、ここ数年で地球温暖化のため気温も水温もどんどん上昇しています。沖縄では過去に2016年の夏に大規模なサンゴの白化現象が発生しました。地球温暖化の問題やエルニーニョ現象の影響のためでした。
私達にできることは地球温暖化について対策することです。地球温暖化を防止して水温を下げて本来のサンゴが元気に育つ水温に戻すことがサンゴの白化を止める方法です。
人類が起こした地球温暖化によって何千年もかけて成長したサンゴが死滅する危機に瀕しています。
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